昨日の食事会では、よしりん先生の絵が『東大一直線』の頃から、本当に凄かったという話で盛り上がった、つもりでした。
ポカQくんは、東大が鉢巻を外したら、そこだけ毛が生えていたというシーンの絶妙の気持ち悪さがたまらなかったと言い、
さらに、いつもよく言うのですが、東大が沢田研二みたいにカッコつけて「屁ってのはなあ…燃えるんだぜい」と言ってるシーンが本当におもしろくて、このジュリーのカッコつけてるニュアンスと、それをギャグにするセンスは、まさにこの時期だからこそ表現できた絵だったんじゃないかと言っていました。
私は、中学1年生の時にたまたま目にした『救世主ラッキョウ』で、ジョーズと出くわしたラッキョウが「しらけてほかけてよーいよい!」という、何の意味もないことを言ってごまかそうとしているシーンが今でも忘れらないと、爆笑しながら言いました。
もちろん、よしりん先生はこれらのシーンについて全く覚えておらず、ぽかーんとしてましたが。
それよりも、よしりん先生の印象に残ったのは、広井チーフが『東大一直線』を見て、ジャンプの編集部に電話をかけて「『赤塚賞』は、絵の上手い下手は関係ないんですか?」と問い合わせたという話だったようです。
私も初めて聞いた話だったのでちょっと驚いたものの、もう50年近くも前の話なので時効ということで笑い飛ばして話を続けてたのですが、よしりん先生の中では昨日の食事会全体が「『東大一直線』がいかに絵がヘタだったかで盛り上がった」という印象になっちゃったようです。
スタッフは誰も『東大一直線』を読んでないって…
んなわけありません!
私はよしりん企画に入ってからよしりん漫画にドハマリして、都内の漫画書店や古書店を歩き回って『東大一直線』『いろはにほう作』から『角栄生きる』『おーっと!フル・タッチ!』まで買いあさって、自宅の本棚に並べてました(本棚が一杯になったので、よしりん企画に寄贈しましたが)。
『東大一直線』の絵はいま見ても(というか、いま見てこそ!)アートだと思いますし、実はその頃は、アタリ(構図を決めてラフに人物の配置だけ決めた状態)だけで、下描きをほとんどせずに描いていたという話などすごく興味深く、こういうことも何らかの記録に残したいと思いました。
それがなんで「絵がヘタ」で話が盛り上がったという印象になっちゃったんですかね??
せっかくご馳走になっていながら、そんな不快な思いをさせたのでは、申し訳なくてたまりません。
まあ、チーフ・広井のせいということにしときましょう!